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争い続ける四つに分裂した心

人間の心は実に厄介なものである。人間には外部からの情報を感じとる「目耳鼻口」
の四つの感覚器官のアンテナが有ります。そして四つの感覚器官は、それぞれ独立
した心を持っていて、決して一枚岩ではありません。誰の身体にも四つの心が住み着
いているのです。しかし心は一本化する必要があるのです。

目には目の意見があり、耳には耳の意見があるのです。もちろん鼻と口もそれぞれ意見
を持っています。しかもこの四つの心の意見は必ずしもかみ合わず、常に反目し合って
います。そして心は常に勝手な判断と裁きを下しています。ですから人間が真の心の平和
と安定を知らないのは、この四つに分裂した心のせいなのです。

ここで四つの感覚器官の心が、いかに調和していないかを知るために、一つの例を挙げ
て見ましょう。友人から「とても美味しいお店があるから行かない?」と誘われ、本人の
聴覚の心はその美味しいと言う言葉の響きに同意しますが、視覚、嗅覚、味覚の三つの
心はどんな物で、どんな臭いで、どんな味なのかを、あれやこれや詮索し始めます。

ところが、本人の目の前に出て来た料理を見て、視覚の心は「想像していたものとは少し
違っていてがっかりした」と言い、嗅覚の心は「とても良い香り」と褒めますが、味覚の
心は「自分の舌には合わない」と不満を口にします。しかし聴覚の心は「確かに友人が
美味しいと評判のお店だと言っていたよ」と言い返します。これは一つの例に過ぎませ
んが、この時点で四つの心が分裂し主張し合っています。

常に、これと同じ事が誰の心の中にも起こっているのです。日々の生活の中で個人的な
些細な揉め事が絶えないのはこのためです。これが世界の約70億の人々が万事この調子
ですから、初めは小さな揉め事から、国と国との大戦争へと発展して行くのも無理からぬ
ことかも知れません。結局、自分たち人間を苦しめ悩ませる原因はこの統一されない分裂
した四つの心にあるのです。

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